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大渇水---水使用量を減少させる

2011年は、30年ぶりともいわれる 大渇水に見舞われた。普段 雨が降らなければならない時期に雨が降らなかったのでこんなことになったわけであるが。。。

 当時、静沢の森で植生回復用の苗を生産し順次植栽していたわけであるけど、当然 生産・植栽時に多くの水を使用する。1回あたりの灌水に要する量は、おおよそ175CCでこれが200-300鉢ほどあり、月に7~8回与えるわけです。十分に灌水しますと鉢底から余った水が流れ出て地面に吸収されていきます。が必要量以上なわけでこれが無駄な分となって灌水毎に蓄積されていく。

 

 そこで、与えた灌水とその余剰水を回収しまして 再び灌水に使おうという極々自然な流れの発想で植生回復苗生産における水リサイクルへの取り組みが始まった。

 基本的な考え方は、至って単純で 要するに「雨水収集設備の上で苗を生産する」ということ。これを山など植栽地に造り 植栽地で苗を生産し植栽、これによって通常 畑から植物の移動とともに随伴生物のリスクをも低減できることが可能になるであろう。てな感じ。

 現在は、自宅近くで数か月間まったく補水不要で苗生産を実験・継続しシステムの完成度を向上させている。また、苗への給水方法なども岡山大学、作物繁殖学の桝田先生などに問い合わせをし防根透水紐(南国興産で販売されている)を用いた節水型給水方法へと変更するなどしている。

www.vill.ogasawara.tokyo.jp/newsletter/pdf/no_587.pdf 村役場発行の村民向け広報 号外

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人獣共通感染症(Zoonosis:ズーノーシス)-サルモネラ

 特定外来生物のグリーンアノールから食中毒などで知られているサルモネラが検出されました。ですからグリーンアノールを生食しないようにって嘘です。 そういうことではなくて、在来の昆虫をスゴイ勢いで絶滅に追い込んでいるグリーンアノールがなぜそういう食中毒菌を保有しているのかが大変気になるところ。

 当然ながらグリーンアノールを捕食している高次の捕食者(たとえば鳥の類)もサルモネラに感染する可能性があるわけです。食う食われるのサイクルの中で何が原因であるのか掴みきれない中 いろいろ調査が始まりました。

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人獣共通感染症(Zoonosis:ズーノーシス)-蚊

実をいうと この人獣共通感染症に関する調査ってのは、2010年から取り組んでいたりします。母島・新夕日ヶ丘では、現在 環境省が希少昆虫類保全のため特定外来生物であるグリーンアノールを継続して捕獲していますが この捕獲を行った実感として「何があるのか」という点で個人的に「蚊が少なくなったような気がする」と思ったところからこれが出発している。

 でも、もっと掘り下げて考えると 過去身の回り(集落内という意味)でいろいろ不思議な事柄があったりして その当時は、「へぇ~」ぐらいしか思わなかったわけであるが 生物に深く関わる中で「もしやして」と思うようになっていた という背景は、あった。

 で、とにかくグリーンアノールの生息密度低下と蚊の発生数とどのような関係があるのかという部分について実のところ何もどこにもそんなデータはなく、仕方ないので月に一度の頻度で2010~2012年に調査を行った。調査方法は、夕方 日没前後に吸血しにくる蚊を捕虫網で捕獲し数量を計測するという極々簡単なもの。吸血対象となるのは、ほかならぬ自分自身である。であるから捕獲を怠ると 自分が吸血される羽目に・・・。

 余談ですが蚊の唾液には、血液(赤血球)などに寄生する原虫が含まれているとのことで吸血のために皮膚に吻を刺すときに感染するそうだってことを知りながらこういう調査を実施するのがなんとなく気分が悪い。まあ すべての蚊がそうしたものを保有しているわけでもないのだろうと思うが。とりあえず現状大丈夫なので 感染していないのだろう・・・。

 比較のために、グリーンアノール捕獲地とそうでないところで同じような方法で採集し比較してみたりしました。

 とまあ、ハエが初めての取り組みでなくて まああれです、2010年から取り組んでますよ~ってことが言いたいわけです。

 あと、昆虫の捕食者でありますグリーンアノールを駆除しますと 当然ながら捕食圧が低下することで様々な昆虫が増えます(蚊も昆虫です)、すると「じゃ、蚊も増えるじゃないか」って思うのですが なかなかそんな簡単には、コトが運ばないんですね。といういうのも昆虫が増えますと グリーンアノールに取って代わる捕食者が増えるんですよ、だから単純に増えるわけではないようです。蚊がどーであったのかは、現時点ではまだ公表できませんが。。。。ええっとね、確かこういうのを「在来昆虫の増加による在来捕食者の増加」とかなんとかって言うのだとどこかの大学生が言っていたような気がする。

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ハエ類捕獲-細菌数

 人獣共通感染症の括りで公衆衛生から衛生害虫という視点でハエについていろいろ調べたいと思っています。で、どうやってサンプルを集めるのか・・・課題ですが 誘因トラップなどで集めてみようとおもってみたりしたんですが なかなかうまく集まらない。しょーがないので捕虫網を振ることになったこれで生きたハエを集めることができるようになったということもあって、イメージ的に不潔な環境下にいるコヤツの汚れ具合を計測してやろうということにした。

 で、文献検索となるわけですが 昭和27年頃 金沢医科大学で(当時の金沢市内は、ハエが多かったらしい)ハエの体の表面に付着している細菌数を計測しているものを見つけたんですな、でこれを参考にしつつ 母島における衛生害虫(ここでは、ハエ)を計測してみようということにしました。

 とりあえず、ハエを捕まえてきますが これがなかなかムズカシイ。一見、どこにでも居ていつでも簡単に捕獲できると思っていたんですがどーやら違っていたようで、この俊敏な昆虫を捕獲するのは、至難の業であることに数分もしない間に気が付く。で、とにかく悪戦苦闘が続く中 網を振り過ぎて肩から腕が筋肉痛になるんじゃないのか気味になりつつも数頭捕獲成功。

 これから細菌を洗い流して培養しそのコロニー数を計測していく。という作業が続く。捕獲場所と捕獲したハエの種類などなど 記録してデータの蓄積をしていくわけです。現状、培養キットが一般細菌のみなのですが 今後、いろいろ増やしていけたらいいなと思う。

それと、小笠原保健所へ小笠原管内の衛生昆虫に関する調査等に関した物があるのかないのかなどの問い合わせを行いました。すると最近は、衛生昆虫とは言わずに「生活害虫」という言い方になっているそうですが 特段その目録などは、ないとのこと。仕方ないので環境省小笠原自然保護官事務所へ電話しハエ類目録を見せてと言ったところ、小笠原諸島世界遺産目録に記載されていますとの回答でした。一部で固有のハエもいるようだ。

2012020202 画像は、ハエと苦闘中のようす・笑 雰囲気を醸し出すため実験衣を着用していますが深い意味は、ありません。

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